《ダミアン・ストーン 〜偉大な国の影にて〜》

Part 9:「試練の夜明け」

夢の中で私は、闇が少しずつ薄れ始める夜明け前の世界にいた。

空気は張りつめ、静寂の中に不穏な気配があった。

どこからか聞こえてくる声。

「彼は逃げる準備をしている。だが、それが許されると思うな」

その声の主は、黒いローブを纏った“観察者”だった。

彼らは何も語らず、ただ物事の流れを記録する存在。けれど、今回は違った。

彼らすらも、ダミアン・ストーンの動向に注目していた。

ダミアンは、密かに国外への逃亡計画を練っていた。

だがその情報はすでに漏れていた。

“影の組織”が漏らしたのではなく、内部の誰かが「最終手段」として流したのだった。

私は、夢の中でその一連の流れを見ていた。

空港ではなく、個人所有の飛行艇。

逃亡先は、遥か東の砂の国――強固な同盟を結んだ国のひとつ。

ダミアンの表情は険しく、隣には誰もいなかった。

家族の姿もなく、彼はひとりで飛ぼうとしていた。

けれど、その時だった。

計画の地図が突然、黒い墨で塗りつぶされた。

彼の手元にあるはずの情報が、次々と“白紙”になる。

パスポート、通信機器、口座、そして協力者たちの名簿――

それらがまるで存在しなかったかのように消えていく。

「誰かが動いた」

私は直感的にそう感じた。

それは、ダミアンを見限った者か。

あるいは、彼を止めたいと願った“まだ純粋な誰か”か。

ダミアンは空を見上げた。

「こんなはずでは…」と、唇が動いたのを私は確かに見た。

9/15

投稿者: OliveR

☆*:.貴方を癒す 天使の囁き顔文字 .:*☆ ∮目に見えぬ光が、そっとあなたを包みます∮ 静寂の奥で あなたの魂が 小さく震えているのを 私は 感じています 誰にも届かないその想いを 高次の存在が やさしく受け止め あなたへ 光の言葉を囁きます 神々の記憶 古代の王の静かな叡智 見守る存在たちの 透きとおる声 そのすべてが 今、あなたのために動きはじめています あなたの中の静けさに、光が灯ることを願って…

コメントを残す